かごゆいテラスDXセミナー2026 イベントレポート
6月11日(水)かごゆいテラス(鹿児島県庁18階)にて、「かごゆいテラスDXセミナー 2026」を開催しました!DX推進の考え方からかごしま中小企業DX推進事業費補助金の活用法まで、実践的な内容が盛りだくさんでした。講師にmonoDuki合同会社代表の村上将太郎さんをお迎えし、参加者がワークシートを手に自社の課題を掘り下げる充実した時間となりました。
【イベント詳細】
かごゆいテラスDXセミナー 2026 〜DX補助金を活用した業務改善の進め方〜
日時:2026年6月11日(水)16:00〜18:00
会場:かごゆいテラス
(鹿児島市鴨池新町10-1 鹿児島県庁 18階)
登壇者:monoDuki合同会社代表 村上将太郎
鹿児島県新産業創出室 DX補助金担当
【当日の様子】
⚪︎開会及び補助金の概要説明

まず冒頭で鹿児島県新産業創出室の担当者から補助金の概要が紹介されました。昨年は上限200万円だったところ、今年度から400万円に拡充されました。補助率は2/3と高水準で、ソフトウェア・クラウド・機器に加え、専門家報酬や研修費も対象となります。「単なるシステム購入が目的ではなく、業務効率化や生産性向上に繋げるために活用してほしい」との言葉が印象的でした。
続いて村上さんが本日のゴールを宣言し、「今日帰る頃に、皆さんの手元にDX計画書が1枚ある状態を作りたい。これが完成すれば、今回の補助金申請の骨格はできています」と力強くスタートを切りました。
⚪︎DXの本質は「ツール導入」ではなく「課題解決」

「最近、こんなお声をよく聞きます。ツールを入れてみたけど現場が使ってくれない。ROIが思ったより出ていない——」。村上さんはそう切り出し、DXが落とし穴となる典型パターンを解説しました。原因のほとんどは、ツールを先に選んでしまい、現場の実態と乖離してしまうことにあると言います。
正しい順番は、
①現場のどんな困り事があるかを特定する
②特定した作業がどうなった状態が理想かを定義する
③そのために必要な手段・サービスを選ぶ
この3ステップを守ることが、DX成功の鍵だとご説明いただきました。
「AI時代においても紙からタブレット、音声入力へと媒体の制約を飛び越えた変革が可能になっています。でも出発点は常に現場の困り事です」と強調しました。
⚪︎採択される申請書のポイントと成功事例

補助金申請で落ちる主な要因として、①ツールありきで目的が曖昧、②現場運用が考慮されていない、③他社事例をそのまま流用して自社に最適化されていない——の3パターンが挙げられました。「いくら具体的に書いても、この会社に本当に合っているのか?という疑問が審査側に生まれると落ちてしまう」とのことでした。
一方、採択された成功事例として建設測量会社のケースが紹介いただき、現場と事務所での二重の記録作業が課題で、Wi-Fiのない現場でもオフラインで対応できる報告書作成システムを導入しました。その結果、対象業務の工数が80%削減という目を見張る成果を達成しました。「現場の具体的な困り事を出発点に、自社の文脈に合った要件定義をしたことが成功の理由」と村上さんは分析しました。
⚪︎ワークショップ:自社の課題を「数字」に変換する

セミナーの中盤は参加型のワークショップを行いました。参加者はワークシートを手に、自社の現場で繰り返し発生する困り事を書き出し、それが解決した後に「どんな数字が動くか」を考える作業に取り組みました。「楽になる、ではなく『月10時間の作業が3時間になる』という形で定量化すること」がポイントとなります。
会場では参加者同士が自社の課題を話し合う声が飛び交い、村上さんが各テーブルを回りながら一人ひとりにアドバイスを行いました。「課題の抽象化」から「数値目標の設定」へと、DX計画書の骨格が少しずつ形になっていきました。
⚪︎質疑応答・個別相談会

セミナー後半は質疑応答の時間となりました。「AIの導入とDXはどう違うのか」「サブスクリプション型のツール費用も補助対象になるか」「専門家費用だけでは補助対象にならないのか」など、実務に直結した質問が続きました。
また、補助金採択後は交付を受けた年度から3年間、KPIの達成状況や収支を鹿児島県へ報告する義務があることも改めて確認されました。「申請がゴールではなく、本当に業務が変わることがゴール」という村上さんの言葉が、参加者にとって特に印象的な一言となりました。
セミナー終了後は希望者への個別相談会も実施しました。各社の具体的な課題をもとに計画書の内容を詰めるサポートが行われました。参加者からは「自社に何が必要か、初めて整理できた気がする」「補助金の申請だけでなく、DXの本質的な考え方が学べた」といった声が寄せられました。

ご参加いただいた皆様、そして講師の村上さん、鹿児島県新産業創出室の皆様、ありがとうございました!補助金の第2次申請(7月17日〜8月19日)に向けて、ぜひ今日学んだ「課題→理想状態→手段」の順番で、自社のDX計画書づくりを進めてみてください。